注文住宅のつなぎ融資・土地先行決済でいつ何の費用が必要か

注文住宅で土地を先に買う場合、住宅ローンの「借りられる総額」だけを見ても資金計画は判断できません。 理由は、建物が完成する前に、土地決済日、着工金、中間金、完成金のように支払い時期が分かれるためです。 この記事では、Q&Aで多い「土地決済までに住宅ローンが間に合うか分からない」「着工金や中間金をどう払うか不安」という悩みを、契約前に確認する項目へ整理します。 確認日: 2026-05-31

いっしょに確認しよう
総額より先に、支払う日を見る
土地を先に買う場合は、総額だけでは足りない。土地決済日、着工金、中間金、完成金ごとに、自己資金で払う分と融資で出る分を分けよう。
Q&Aで多い悩みの型

ここを見てみよう
「最終的にいくら借りるか」より前に、「いつ現金が必要か」を見よう。ここがずれると、契約後に資金繰りで止まりやすい。
- 土地の契約時に、手付金をいくら用意すればよいか分からない
- 土地決済までに住宅ローンや土地先行融資が間に合うのか分からない
- 着工金や中間金を自己資金で払うのか、融資で払うのか分からない
- つなぎ融資、土地先行融資、分割融資の違いを整理できていない
- 融資の利息や手数料、登記費用をいつ払うのか分からない
まず分ける3つの支払い
注文住宅の資金計画は、土地、建物、融資実行を分けると確認しやすくなります。
ここで大事なのは、住宅会社の概算総額ではなく、自己資金で先に払う金額と、融資で実行される日を分けることです。
住宅金融普及協会は、注文住宅の建築では土地代金決済、着工金、中間金などが完成引渡し前に必要になる場合があることを説明しています。金融機関の商品によって扱いが変わるため、日付と金額で確認してください。
- 土地の支払い: 土地売買契約書、重要事項説明書、決済案内で、手付金、残代金、仲介手数料、登記費用、固定資産税等の精算を確認する
- 建物の支払い: 工事請負契約書、支払条件表、見積書で、契約金、着工金、中間金、完成金の割合と支払日を確認する
- 融資の実行: 融資条件書、ローン契約書、金融機関の案内で、いつ、いくら実行されるか、利息と手数料をいつ払うか確認する
融資方法の違い
同じ「土地を先に買うためのお金」に見えても、仕組みは金融機関や商品で異なります。
つなぎ融資、土地先行融資、分割融資は、名前だけで判断しないでください。対象費用、必要書類、返済開始時期、手数料が金融機関ごとに変わります。
- つなぎ融資: 本融資の実行前に、土地代、着工金、中間金などを一時的に借りる方法。金利、手数料、実行回数、返済方法、本融資で完済する時期を見る
- 土地先行融資: 土地取得分を先に住宅ローン等で借りる方法。土地への抵当権設定、返済開始時期、建物分の融資条件を見る
- 分割融資: 住宅ローンを支払い時期に合わせて分けて実行する方法。何回実行できるか、各回の必要書類、金利適用日を見る
支払い時期ごとに見る費用

支払い予定表は、次の時期ごとに作ります。
土地や建物の契約では、印紙税が必要になる場合があります。国税庁の印紙税額表では、不動産売買契約書や工事請負契約書が課税文書として示されています。金額は契約金額で変わるため、契約書作成前に確認してください。
- 土地売買契約時: 手付金、契約書の印紙代。土地売買契約書と重要事項説明書で、自己資金で払う前提か確認する
- 建築請負契約時: 契約金、請負契約書の印紙代。工事請負契約書と支払条件表で、契約金が建物代の何%か確認する
- 土地決済時: 土地残代金、仲介手数料、登記費用、固定資産税等の精算。決済案内と司法書士見積で、融資実行日と決済日が合うか確認する
- 着工時: 着工金、つなぎ融資の利息や手数料。工事請負契約書と融資条件書で、着工金を融資で払えるか確認する
- 上棟・中間時: 中間金、追加変更分の一部。支払条件表と変更見積書で、中間金の支払条件を確認する
- 完成・引渡し時: 完成金、本融資、火災保険料、登記費用。金銭消費貸借契約書と引渡し案内で、本融資でつなぎ融資を完済する流れを確認する
つなぎ融資で確認する費用
つなぎ融資は、住宅が完成して本融資が実行される前に必要な支払いを一時的に借りる方法です。
確認する費用は、借入額だけではありません。
利息、手数料、印紙代、登録免許税、司法書士報酬は、土地代や建物代とは別に現金で必要になることがあります。資金計画表には、土地代や建物代とは別の行で入れてください。
- つなぎ融資の金利
- 融資手数料
- 保証料があるか
- 印紙代
- 振込手数料
- 融資実行日から本融資実行日までの利息
- 本融資でつなぎ融資を完済する手続き
契約前チェックリスト
契約前に、次の項目を確認してください。
- 土地売買契約時に払う手付金の金額を確認したか
- 土地決済日と融資実行日が一致しているか
- 土地残代金以外に、仲介手数料、登記費用、固定資産税等の精算があるか
- 工事請負契約書に、契約金、着工金、中間金、完成金の割合が書かれているか
- 着工金と中間金を、自己資金で払うのか融資で払うのか確認したか
- つなぎ融資の利息が、いつからいつまで発生するか確認したか
- 融資手数料、保証料、印紙代、振込手数料を資金計画に入れたか
- 本融資でつなぎ融資を完済する流れを金融機関に確認したか
- 建物完成が遅れた場合、つなぎ融資の期間延長や追加利息がどうなるか確認したか
営業・金融機関に確認する質問

ここを見てみよう
営業に聞くなら、「使えますか」だけだと足りない。日付、金額、書類名まで聞くと、あとで照合しやすい。
特に、土地売買契約書、工事請負契約書、融資条件書の3つは、支払日と金額を同じ表で照合してください。
- 土地契約時に自己資金で必要な金額はいくらですか
- 土地決済日に必要な総額を、土地残代金、仲介手数料、登記費用、精算金に分けて出せますか
- 工事請負契約書の支払い条件は、契約金、着工金、中間金、完成金でそれぞれ何%ですか
- 着工金と中間金は、つなぎ融資、土地先行融資、分割融資のどれで対応しますか
- 融資実行の前に必要な書類は、土地売買契約書、工事請負契約書、設計審査書類、検査書類のどれですか
- つなぎ融資の利息と手数料は、いつ、いくら支払いますか
- 建物完成が遅れた場合、つなぎ融資の期限や追加利息はどうなりますか
- 本融資実行日に、つなぎ融資を完済する手続きは誰が行いますか
注意が必要な条件
次の条件に当てはまる場合は、契約前に金融機関と住宅会社の両方へ確認してください。
フラット35では、借入額の考え方として、住宅の建設費に土地取得費を含める場合があります。ただし、借入対象、融資実行時期、金利適用日、必要書類は取扱金融機関の確認が必要です。
- 土地決済日が近く、融資審査やローン契約が間に合うか不明
- 建物の請負契約前に土地を契約しようとしている
- 着工金や中間金の割合が大きい
- 外構、地盤改良、造成、上下水道の費用が未確定
- つなぎ融資の期間が長くなりそう
- 建築確認や設計審査、検査書類の取得時期が未定
- 自己資金を手付金で使い切ると、諸費用を払う余地が小さい
次にやること
まず、土地契約から引渡しまでの支払い予定表を作ってください。
最低限、支払日、支払先、費用名、金額、支払い方法の5列で整理します。
- 土地契約前に、土地決済日と融資実行日を確認する
- 請負契約前に、着工金と中間金の支払い条件を確認する
- 融資申込前に、つなぎ融資、土地先行融資、分割融資の費用を比較する
- 住宅会社と金融機関へ同じ支払い予定表を見せ、日付と金額が合っているか確認する
参考URL
制度の最新条件や受付状況は変更されることがあります。申し込み前に公式サイトも確認してください。
- 一般財団法人 住宅金融普及協会 住宅ローン手続きの流れ(注文住宅の建築)
https://www.sumai-info.com/loan-knowledge/loan_flow_procedure2.html
- 住宅金融支援機構 フラット35 ご利用条件
https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35/conditions/index.html
- 住宅金融支援機構 フラット35 融資率とは
https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35/conditions/rate.html
- 国税庁 印紙税額の一覧表
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7140.htm
- 法務局 不動産登記
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index_fudousan.html
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